フジワラテクノアートのDXへの取り組み
フジワラテクノアートのDXへの取り組み
経済産業省 DXセレクション2023
「グランプリ」受賞
2019年のDX推進開始時は、口頭、紙、Excel、販売管理システムによる業務がメインで、DX化からは遠く離れた状態でした。
そこからわずか4年の間に、R2(2020年)おかやまIT経営力大賞「大賞」、日本DX大賞2022 中小規模法人部門「大賞」、経済産業省 DXセレクション2023「グランプリ」を受賞するまでに成長を遂げました。現在ではいくつもの企業様や組織の方から事例共有のセミナーや会社視察の依頼をいただいています。
どうして、ここまでの発展ができたのでしょうか。
スタートは「DX化しよう」ではなく、2050年のフジワラテクノアートのビジョンを考えたときに「DXが欠かせないのではないか」という認識でした。
経営ビジョン及びデジタル技術活用の方向性
フジワラテクノアート(以下、当社)は醤油・味噌・日本酒・焼酎等の醸造食品を製造する機械・プラントメーカーであり、醸造業界では高いシェアを持ちますが、さらなる成長のため、2050年の未来を見据えて、開発ビジョン2050「醸造を原点に、世界で『微生物インダストリー』を共創する企業」を策定しました。
「微生物インダストリー」とは、麹菌などの微生物の潜在能力を引き出して高度に応用利用する産業分野のことです。主力である醸造の他にも、食糧・飼料・エネルギー・バイオ素材などの分野が考えられ、世界が直面する食糧問題、人口問題、環境問題など数多くの課題解決に貢献できればと考えています。
「微生物インダストリー」とは、麹菌などの微生物の潜在能力を引き出して高度に応用利用する産業分野のことです。主力である醸造の他にも、食糧・飼料・エネルギー・バイオ素材などの分野が考えられ、世界が直面する食糧問題、人口問題、環境問題など数多くの課題解決に貢献できればと考えています。
経営ビジョン及びデジタル技術活用の戦略
開発ビジョン2050実現のために、「新たな価値を創造する開発」と「フルオーダメイドのものづくりの高度化」の2つの体制強化に向けて取組みを強化しています。
醸造業界のみならず社会的課題の多様な要望に対応していかなければならず、そのためには各工程を更に効率化させ、新たな挑戦を行う時間や創造的業務に注力する時間を創出していかなければならないし、社員一人ひとりの経験を全社共有し組織として対応していかなければなりません。
またデータの見える化や活用が今後の経営には欠かせないと認識しています。これらの課題を解決する重要な手段として、DXを位置づけています。
自社にて、デジタル化推進計画を策定し、中期経営計画でもDXは重要な取組の一つと位置付け、コストではなく投資と認識し、全社でDXを推進しています。
醸造業界のみならず社会的課題の多様な要望に対応していかなければならず、そのためには各工程を更に効率化させ、新たな挑戦を行う時間や創造的業務に注力する時間を創出していかなければならないし、社員一人ひとりの経験を全社共有し組織として対応していかなければなりません。
またデータの見える化や活用が今後の経営には欠かせないと認識しています。これらの課題を解決する重要な手段として、DXを位置づけています。
自社にて、デジタル化推進計画を策定し、中期経営計画でもDXは重要な取組の一つと位置付け、コストではなく投資と認識し、全社でDXを推進しています。
DX推進体制
部門横断で役員も参加する「DX推進委員会」を中心に、ダイバシティを活かして適材適所に多様な人材を配置し、外部に頼らず自社にてDXを推進しています。委員会では全社最適の視点を大事にしながら、「フルオーダメイドのものづくりの高度化」実現に向けて継続的に活発に議論しています。
デジタル人財も2018年には1人でしたが、DXを推進する中で社員が自主的に学習し、2023年にはのべ21人(ITストラテジスト、情報処理安全確保支援士、データサイエンティスト、NWスペシャリスト等の資格取得または学習中、PythonによるAI開発、システム運用、RPAシナリオ作成など実践者)と増加し、デジタル人財内製化に成功しました。
また、「新たな価値を創造する体制」を強化していくために部門横断の「未来技術革新委員会」を発足し、新事業モデルへの挑戦のための開発など計15の開発テーマに挑戦しています。
また、「新たな価値を創造する体制」を強化していくために部門横断の「未来技術革新委員会」を発足し、新事業モデルへの挑戦のための開発など計15の開発テーマに挑戦しています。
デジタル技術活用環境の整備に関する方策
DX推進委員会にて、外部に頼らず、まずは現状業務を図示し、あるべき姿に照らしてギャップを把握、課題を抽出して優先づけを行い、「デジタル化計画」を策定しました。
将来の拡張性を見込み、各システムの連携や、極力カスタマイズせず業務をパッケージに合わせることを通して業務改善を行うことも視野に、目的を明確にしてRFP(提案依頼書)を作成、基幹システム等の刷新に向けたシステム選定、導入を自社主導にて行いました。
また、社員が実践や情報処理試験への挑戦を通してスキルを習得し、自社で各システムの運用と活用の検討まで行っています。また、サプライチェーンとの連携も重要と考え、従来はFAX・郵送等で行っていた仕入先様への発注についても、主要協力会社様約120社に賛同いただき、オンラインに切り替え、大幅な生産性向上につながりました。あわせて協力会社様に対する情報セキュリティセミナーなども実施しています。
将来の拡張性を見込み、各システムの連携や、極力カスタマイズせず業務をパッケージに合わせることを通して業務改善を行うことも視野に、目的を明確にしてRFP(提案依頼書)を作成、基幹システム等の刷新に向けたシステム選定、導入を自社主導にて行いました。
また、社員が実践や情報処理試験への挑戦を通してスキルを習得し、自社で各システムの運用と活用の検討まで行っています。また、サプライチェーンとの連携も重要と考え、従来はFAX・郵送等で行っていた仕入先様への発注についても、主要協力会社様約120社に賛同いただき、オンラインに切り替え、大幅な生産性向上につながりました。あわせて協力会社様に対する情報セキュリティセミナーなども実施しています。
策定したデジタル化計画に基づき、岡山県からの補助金も活用して、2019年からの3年間で、自社主導で21システム・ツールを導入、運用しています。
サイバーセキュリティに関する対策
社内に情報セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティポリシーを作成、セキュリティアクション(二つ星)を宣言いたしました。また、DX推進委員長の社員が情報処理安全確保支援士の資格を取得し、社内および協力会社様とも情報セキュリティに関する勉強会を開催し、ランサムウェア等の脅威に関する注意喚起を随時行い、遠隔バックアップを行うなどセキュリティ対策を実施しています。
・重大な情報セキュリティインシデント事例:ゼロ
・年1回以上の全社員対象情報セキュリティ教育
・協力会社様向け情報セキュリティセミナー
DXに関する受賞
当社のDX取組について、ビジョンとDXが連動していること、創業90年と歴史がありながら外部に頼らず自社にて、そして全社でDX推進していること、3年間で21システム・ツール導入のスピード感などが評価され、下記の賞を受賞いたしました。
・2020年11月 おかやまIT経営力大賞 「大賞」受賞
・2022年6月 日本DX大賞 中小規模法人部門 「大賞」 受賞
・2023年3月 経済産業省 DXセレクション2023 「グランプリ」受賞
・2020年11月 おかやまIT経営力大賞 「大賞」受賞
・2022年6月 日本DX大賞 中小規模法人部門 「大賞」 受賞
・2023年3月 経済産業省 DXセレクション2023 「グランプリ」受賞
メディア掲載
(2024/8 現在)
掲載日・公開日 |
発行元・媒体 | 内容 |
2024/8/1 |
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「エルダー8月号」 | ベテラン社員もDX! |
2024/6/1 |
公益財団法人 日本電信電話ユーザ協会「テレコム・フォーラム」 | 開発ビジョン・DXについて |
2024/5/9 |
アイティメディア株式会社 TechFactory | DX推進、LINEWORKS活用について |
2024/4/23 |
日本経済新聞(全国版朝刊一面) | DX・リスキリングついて |
2024/4/15 |
IPA情報処理推進機構 | DXの取り組みについて |
2024/1/22 |
日本経済新聞社「NIKKEIリスキリング」 | DXの取り組みについて |
2023/12/26 |
経済産業省「METIジャーナル オンライン」 | DXの取り組みについて |
2023/7/3 |
小企業基盤整備機構「J-Net21」 | DXの取り組みについて |
2023/3/22 | 「岡山県中小企業デジタル化推進事例集」 | DXの取り組みについて |
2022/1/1 | 山陽新聞朝刊 | 先進的な取組を進める企業として |
当社は開発ビジョン2050「微生物インダストリーの共創」に向けて多様な共創パートナーと共に新しい価値を創造し、様々な社会課題の解決に貢献する会社、「喜びと感動の価値」を提供する会社を目指します。そのために、価値の源泉である社員の経験や知識を組織の力にするナレッジマネジメントや、サプライチェーンも巻き込んだデータを活用した製品・サービスの品質向上への取組み、データに基づく判断などを目指し、さらにDXを推進していきます。